極上の美がそこに… ミュージカル・ゴシック 「ポーの一族」
「ポーの一族」大阪公演を観劇してきました!
その感想を少し書かせていただきます。ネタバレなど含みますので、ご注意ください…
まず、私は宝塚ファンで、明日海さんが大好きだったのですが、花組で「ポーの一族」を公演しているときは、諸事情で行けないタイミングでした…
その後、映像で「ポーの一族」を見て、あまりのキャスト陣の美しさにほんっっっっっとに見られなかったことを後悔して、生で観劇できずに後悔したミュージカルの第一位だったんです…
それが!今年!まさかまさかの再演ということで、もう狂喜乱舞!!!
ほんっっっっっとに行きたくて行きたくて…しかし、とんでもなくチケ難公演でしたので、ポーの一族の新刊「秘密の花園」を購入し、フラワーズ先行のチケットで、ようやく手に入れられてホッとしました。
そんな経緯で、私のポーの一族への情熱はお伝えできたでしょうか???
ちなみに、チケ難公演と先ほど、書きましたが、緊急事態宣言発令後かなりチケットリセールが出て、2枚追加で購入できましたので、1/12昼公演、1/18夜公演、1/22夜公演の計3回観劇することが出来ました。
ここからは、観劇の感想を書いていこうと思います。
まず、全体の基本的な流れは宝塚版と変わらず…バンパネラ研究家の方たちが出てきます。
そして、幕開け…!!!
あの、「ポーの一族~」の主題歌(?)!!!
真ん中に立つエドガーが後ろを振り返り、客席を見た瞬間…
私「(エドガーがそのままの姿で、そこに…いる…!)」
映像で見まくっていたみりおエドガーが宝塚の時とそのままの姿で、そこに立っていて、本当に鳥肌が立ちました。まさにこの世のものとは思えない美貌で、宝塚版を観劇した友達が、「綺麗すぎて夢でも見てるのかと思ったよ~」と言っていましたが、まさしくそれでした!!!本当にきれいすぎて、えっ本当に人間が演じているのか?!と疑うくらいの美しさ…
私はこの主題歌が大好きすぎて、セリフまで暗唱できるくらいなのですが、ところどころ変わっていまして、、、
キングポー役の福井晶一さんと老ハンナ役の涼風真世さんのソロ?で歌う部分がありました。あと、宝塚版と違う点としては、なんといっても「男性がいる」ことです。
私もオペラで覗いていて、えっ男性がいる?!ともちろんわかって見ているはずなのに、新鮮に思えました。男性が加わったことによって、やはりコーラスの厚みが凄くて、より「ゴシック」の雰囲気が出ていたように思います。
ここからは役別に感想を…
まず、エドガー役明日海りおさん
もう何も言うまいという感じですよね、、、すべての声、仕草、動きが完璧にエドガーで、私の文章力では表せられないくらい凄かった…
恐らくDVDには収録されないと思うのですが、冒頭の「ポーの一族」の曲が終わった後、次の「哀しみのバンパネラ」まで階段で座っているんですね。
これが、ほんっっっっっとに絵のように綺麗で…なんというか、体育座りというか、階段に座っているだけなのに、まさしくエドガーで、もしかすると絵より美しいかもしれないと思うくらいでした…
また、歌も宝塚版よりもパワーアップしている気がして、その華奢な体のどこから出ているんだというくらい力強かったです。
そして、またまたマニアックポイントなのですが、『エドガーの狂気』の「戻れない~」と歌うところで明日海さん特有の巻き舌(?)というか、ラ行の特殊な感じが出ていて、あぁ男役のみりおがまだここにいるんだと、変わらない明日海さんの歌い方に涙してしまいました…あと、2幕のアランがメリーベルに会いに行った時の『時の輪』のですね、「走り~走り~」でちょっとこぶし(?)がなる(?)感じがたまらなく好きだったので、その歌い方も健在で嬉しかったです!
努力の人の明日海さんですから、回を重ねるごとに進化していっている気がして、最初から完璧ですが、my楽の日も、すごくパワーアップしていて、やはりこのお方は凄すぎると感じました。まさに、明日海さんがいなくては、「ポーの一族」のミュージカル自体があったかわからないですからね…エドガー役は明日海さんしかできません…
お次に、アラン役千葉雄大さん…
正直、柚香光さんのアランが好きすぎて、ポーの一族の再演が決まったときに、まず初めに考えたのは、柚香光さんがいなくてポーの一族が出来るのだろうかといううことです。そのくらい、柚香さんのアラン役ははまり役だったと思います。
千葉さんはあまりミュージカルのイマージがなく…たしか初ミュージカルなのですよね? それで、このアランという役、本当に難しかったと思います。
柚香アランは、ものすごく生意気でツンケンしているのですが、その奥には弱くて脆い部分があるイメージでした。それに対して千葉アランは、初めはエドガーにキーキー言っていますが、かなり素直で打ち解けるのも早いですし、等身大の男の子な感じがしました。また、メイクも明日海さんが宝塚時代より少し薄くなったかな程度なのに対して、千葉さんはミュージカルとしてはかなり薄いメイクでしたので、余計にエドガーが異質な感じで、アランは普通の男の子に見えました。
外部でポーの一族をやるにあたって、一番難しいのはアランのキャストだったと思うんですよね。明日海さんとのバランスを考えると、女性もありえますがそれだと宝塚版と同じだし、男性だとどうしても体格の差が出てしまう…そういった面で、千葉さんのキャスティングはよく考えられていなと思いました。明日海さんと並んでも、顔の大きさが同じくらいでしたし、それほど濃くないメイクでも目がきゅるんとしていて、本当にかわいらしかったです!!!
ただ、1回目の観劇は初日の次の日でしたので、動きがまだ固いというか、素人なのにこんなことを言って本当に申し訳ないですが、やはりまだ舞台そのものに慣れていないようで、歌からも緊張が伝わってきました。しかし、1/22に見た時には、かなり歌も進化していますし、堂々としているように見えました!
今では、外部のポーの一族では、千葉さんしかアラン役は出来なかったのではないかなと思えます!!!
次に、シーラ役の夢咲ねねさん…
このキャスティングも意外でした!やはり宝塚版でされてた方が、すでに退団しているのでもしかしてキャスティングされるかなと思っていましたが、さすがに主要キャストが同じすぎるとダメなんですかね?
夢咲さんのシーラはとにかく美しい…あと、キーが宝塚版と比べると全体的に下がっているので、夢咲さんのキーとあっている気がしました。『永遠の愛』を歌っているときは、キラキラしているし、この場面でつけているリップのお色味が可愛すぎるので、何を使っているか教えてほしいです(笑)
宝塚ではない舞台を見ると、いつも新鮮に見えるのですが、舞台ってがっつりキスするんですよね。『永遠の愛』の後のポーツネル男爵とのキスを見て、エドガーみたくなぜか焦りました(笑)
あと、夢咲さんのシーラは「無垢」な怖さがあったように思います。仙名さんのシーラは初めから結構大人びた印象だったのですが、夢咲シーラは馬車のシーンでの「何故?」の目が無垢すぎて、ゾクリとしました。あと、婚約式のシーンのウェディングドレス姿!お人形さんかってくらいに綺麗でした!
ポーの一族とはあまり関係ないですが、私、夢咲さんと明日海さは同期で、お二人が同時にいたころの月組が大好きなんですよね。あさかな時代の月組。だから、明日海さんがカーテンコールで挨拶しているとき、夢咲さんがニッコニコして明日海さんを見つめているのを見て、なんだかこちらまで嬉しくなっちゃって…みりねね最高…
次に。ポーツネル男爵役小西遼生さん…
小西さんは、元々若手俳優さんにはまっていたころに知って、でも舞台はおそらく見たことなかったんですよね。
それで、キャスト発表されたときも、あぁ小西さんなのね~くらいだったのですが、、、
最高でした…………………………
小西さんを知ったのが大体10年前くらいなので、その頃の印象でイメージが止まっていたのですが、今回拝見して、なんかすごくダンディになられていて、もしかするとポーツネル男爵が一番ハマってるんじゃないかってくらいに大好きなキャラクターになりまいした。
気付いたら、オペラでポーツネル男爵を追っている感じで、かっこよすぎて目が離せなかったです。最初のシックな衣装も好きですし、婚約式のゴージャスなお衣装も最高でした…(キングポーにはなんだその恰好はと言われてましたが…)
また、男性が演じているのでエドガーとの体格差がかなりあって、本当の親子のようでした。宝塚版よりもポーツネル男爵の存在が大きいような気がして、エドガーに𠮟責しますが、最後には一族の絆で結束する様子がすごく表れていて、宝塚版とはまた違った印象に思えました。
いやぁ小西さんが本当に素敵で、カーテンコールのときもずっと目で追っちゃって、、、明日海さんがいつものほわほわみりお節で挨拶されるのを、これまたニッコニコふわふわ笑顔で見守っているので、本編では厳しい顔しか見れませんが、カーテンコールでのギャップが素晴らしすぎました…
本当に最高すぎて、もし再演するときもポーツネル男爵は絶対に小西さんでお願いします…
とにかく、かんわいいですよね…あのクルクルカールで金髪のかつらが似合う人ってなかなかいません。顔の系統としては、みりおさんと似ているというか、、、すごく兄弟なことがしっくりくる感じでした。
新しくメリーベルの婚約者の話が、長くなって追加されたのですが、あそこずっと説明ですし、もう少し短くてもよかったんじゃないかなとは思いました。
観劇した後に書いているので、つい興奮して長くなってしまいました。。。
他にも、キングポー役の福井晶一さんの美声や涼風真世さんの怪演がものすごかったですし、男性ダンサー陣のダンスが素晴らしくて、男性ダンサーってこんなに高く飛べるんだなと思いました。筋肉量の違いなんでしょうか?
クリフォード役の中村橋之助さんも、ミュージカルは初?とのことですが、堂々としていらして、全く見えませんでした。同じ宝塚オタクとして、勝手に親近感を抱いていたのですが…(笑)
パンフレットを読んでいると、元乃木坂の方だったり、四季、宝塚、バレエダンサーの方など、本当にいろいろなところから集められた精鋭メンバーなのだなと感じました。
このような状況下で、3回も見られたことが本当に奇跡のようで、心の底からよかったなと思います。DVDも出るそうなので、もし、迷われている方いらっしゃいましたら、ぜひご購入ください!本当に最高だったので!
前回見られなかったポーの一族を見られて、念願かなって良かったです。
読んでいただきありがとうございました!